先生対談《YU-KI × MAR》子供と向き合うには本気の覚悟が必要
今回、総合演出の話を受けて、YU-KIさんは今どんなお気持ちですか??
YU-KI 最初、話を受けた時は「マジっすか!?」って。 総合演出という立場は本当に大変だし、辛いのも分かっているから。 ただ、ここで名前をあげてくれた事は嬉しかったし、これはやるしかない! と。 今、自分に具現化出来る事はやっておきたいし、何よりも子供達が楽しめるような内容の発表会をやりたいと思ったので引き受けました。
今回アドバイザーという立場のMARさんも、過去に発表会の総合演出を経験されていますよね。
MAR 僕は、5年前に初めて総合演出の話をもらった時 プレッシャーがハンパなかった。 プレジャーガレージグループの発表会はすべてにおいてクオリティが高く、他のスタジオにはなかなか出来ない事をいつもやっているので、自分に出来るのかな、と正直不安だった。 でも、実際にやってみて、周りの先生達やスタッフの協力と子供達を思う気持ちがあれば頑張れるんだなぁって毎年感じています。 今回はYU-KIが総合演出でそれをサポートするという立場で関わらせてもらう事が本当に楽しみだし、良いものにしたいと思っています。
そんなお二人がキッズダンサーを育てていくにあたり、日頃大切にしている事・心がけている事は何ですか??
YU-KI 挨拶第一!! 基本なんだけど、僕は剣道をやってたのでそこは絶対! 自分が教育を受けて来た事はすべて伝えていきたいと思っているけど、まだまだ2割も伝えられていない。 スタジオに入るときには必ず礼をするとか、それくらいは絶対に伝えたい! でも、敬語は特に強要してない。 子供だから。 子供には観察力を高めてもらいたいから、一番意識している事は、萎縮しないように自分の思っている事や言いたい事は言わせる環境を作っている。 押さえつけるよりは自由に! という考えで教えてます。
MAR 僕もまずは挨拶!! ダンスで怒る事はほとんど無くても、挨拶で怒られた子はいっぱいいると思う。 そのくらい、挨拶は大事!! 挨拶が無ければコミュニケーションがはじまらない。 いきなりダンスからという事は絶対に無いかな。「 おはようございます」があるから、お互いに笑いあえるし、踊りができると思う。 あとは、一人一人によって求めているダンスが違うから、子供とのコミュニケーションを大事にしている。 みんながプロを目指している訳ではないし、ただ楽しく踊りたい! という子もいれば、上手になりたい!! という子もいる。 オーディションに受かりたい! コンテストに勝ちたい! など、それぞれの目標も違うから、一人一人違った接し方で、ダンスを通してコミュニケーションを取るようにしています。
なるほど。挨拶は確かに大切ですね。 そんな日々のレッスンの中で、キッズを教えていて良かったなぁと感じる瞬間はどんな時ですか??
YU-KI 僕の所を卒業して、別の作品に出ている姿を見たり、他のイベントで活躍している姿を見て成長してると、僕のクラスがきっかけだったんだと思って嬉しくなる。 僕のクラスは、上手くなってから来るというよりは、火付け役というか、ダンスって楽し~! と好きにさせる「きっかけ作り」のクラスだと思っている。 ダンスを続けてくれてて良かったなぁ! って思うけど、本当は上手くしてあげるところまでやりたかったな! っていう嫉妬も若干はある(笑)
MAR 僕は、1回1回のレッスンで、一つの事を頑張って出来た達成感を子供が味わってくれた時に一番「教えてて本当に良かった!」と思う。 子供も一生懸命練習して、レッスンに真剣に向き合ってくれて「ほら、出来た~!!」っていう瞬間が何よりも嬉しい! 成長を見られる事が一番。 もう、おじいちゃんの域ですね(笑)
YU-KI インストラクターって、学校の先生もそうだと思うけど、教育することって、とにかくやりがいがある仕事だと思う。 自分が教える立場に立って改めて、教える事に生き甲斐を感じるようになって、「あ~これってお金には代えられない感動がある」って思う瞬間がたくさんある。
MAR 昔、自分がコンテストとかに出たいなぁと思った時に、一緒に出れる仲間がいなかった。 そこで当時地元で教えてたスクールの中にBREAKに興味を持った男の子がたった2人だけいて、その子達と親子の設定でCool Crew Jrとパパと言うチームを組みました。 その2人というのは今じゃ世界でも有名なTAISUKEとTOSHIKIなんですが、当時はただ単にガムシャラで僕もBREAK初めて2年半、TAISUKE達もたった3ヶ月のBREAK歴で全国の大会などにチャレンジしていました。 今見ると技の引き出しも少ないしめちゃくちゃなんですが都会のダンサーに負けたくないって言う地元のプライドを大事に頑張ってた。
キッズダンサー育成のスペシャリストであるお二人から見てDANCE WORKS KIDSの子供達はどんな印象に映っていますか??
YU-KI とにかく教えがいがある!! 先週教えた事をしっかり練習してきてくれるので、凄く嬉しい! マジで感動してて、この前本気でレッスン中に泣きそうになった!! 想像を超えるほどの練習量だったから、本気で嬉しかった。 やはり、その瞬間がメチャクチャ何物にも換えられない嬉しさです!!
MAR 僕にとってワークスキッズの子達は、一緒に流した涙の数が多すぎて、本当に思い出がいっぱい詰まっているし、他では味わえない事をここの子供達とはいっぱい味わえてる気がする。 発表会で絢香の「ありがとうの輪」を踊った時は、色んな思いが溢れすぎて本番踊りながら泣いた事もあって… 泣きながら踊ったのは本当に汚点だったけど(笑)
最後に、来年の発表会はどんな舞台にしたいですか? 意気込みを聞かせて下さい!
YU-KI わくわくするような、理想は映画とか観に行ってオーケストラ聞くと鳥肌立つじゃないですか? そういう感覚をこの発表会で味わってもらいたい!! ゾクゾク感をお客さんに伝える事はとても難しい事だとは思うけど、オープニングの映像から途中の演出も含めて「わぁ~~~♡」みたいな感覚になるようなものにしたいと考えてます。
MAR 今までは俺とGOTOさんやKYOKOさんと一緒にやってきたけど、今回はYU-KIが総合演出をしてくれるとの事で、また今までと違った良いものができると思う!!YU-KI って、少年時代を凄く大事にしている所があって、俺もそうなんだけど、少年の頃の気持ちを持ってるという事は、今の子供達の気持ちも凄く分かってくれると思うから、絶対に良い発表会になる事は間違いないと思うので、全力でサポートしたいと思います。
Photo, Interview&Text 鎌倉有希(DANCE WORKS)