【LESSON REPORT】柴一平 / CONTEMPORARY初級
(柴さんはレギュラークラスとしてはNO LEVELのクラスだが、今回は代講枠で「初級」クラスでの開催)
初級クラスということもあり、ストレッチもかなり念入りに時間をかけて行う。
「リラックスして」
「頑張らないで」
「呼吸を続けて」
という言葉掛けを何度もしながら、全身の力を抜きつつ、体幹も使えるようなウォーミングアップ。
床でのストレッチも、立ち上がってからのウォーミングアップも、膝・骨盤・腰・肩甲骨を中心とする背中・首全てを使ってほぐすことができる。
そのままの流れでパラレルポジションでのセンターレッスン。
プリエから始まり、タンデュやデガジェといった基本的でシンプルなものを、アームス有り無しで2回ずつ行ない、とにかく”お腹の力で立つこと”、”太ももの前の筋肉で頑張らないこと”を意識した。
まっすぐ立つことを「肩甲骨とかかとの引っ張り合い」と表現していて、イメージしやすい丁寧な説明を交えながら進めてくれる。
また、ウォーミングアップで少し行った腕の付け根を肩から外に回すことを応用し、美しいアームスのポジションも作りやすかった。
クラスの最後には3拍子の曲に乗ってコンビネーションへ。
柴さんの振り付けの面白いところは、動きの起点が必ず決まっていることだ。その起点以外は脱力することで他の筋肉が引っ張られて気持ちがいい。
進めて行く中で、振り付け1つ1つの目線にもこだわりがあり、「上げた足をどこに置くか理解して動くことで次の動きに上手く繋がるよ」という説明もあり、一見流れが複雑な振り付けも大変踊りやすくなった。
振り付けの後半にあったフロア振りは、特に高いスキルを求められるわけではないが、体の流れをとても大切にしていて、どこか端折ってしまうとうまくいかなかった。曲が少し早くて焦る気持ちもあったが、慌てず1つ1つ丁寧にやることでしっかり次に繋がる体になっていくことがわかった。
終わってみるとクラス全体を通して、体を無理して使わないことや、効率よく滑らかに動かすための体づくりを、基礎から丁寧に教わることができた。柴さんの脱力した雰囲気や喋り方が、よりクラスの雰囲気をリラックスさせていたように感じた。
初めて受ける人でも集中して自分の体と向き合うことができるのではないか。
(Written by Rina Kobayashi)