2017年発表会「MUSUBI」の演出を務めた松田尚子さんと2018年発表会の演出を務めるakihic☆彡さんに発表会についてお話を伺いました。
終始、笑いが絶えない和気藹々とした雰囲気の中の対談となりました。
◆まずはじめに松田尚子さん、去年発表会を演出した感想を教えてください。
松田尚子(以下尚):たのしかったです。(小学生の絵日記風)
(一同爆笑)
何のストレスもなかったです。
大変だったのは、スタッフさんのスケジュール管理だと思います。
基本、自分がすごくやってほしい人にお願いして、その人達が好きな曲で好きに作ってもらったり、「こういう組み合わせでやってほしい!」と伝えて出演してもらってたりして、
自分の「やって欲しい」とか「作ったものを見たい」っていうのをそのままお願いしたものが形になって見れたから、
まあ、私が一番のお客さんだったというか、、、、
うん、、、だから、、、、たのしかったです!
akihic☆彡(以下a):へえ~そうなんですね。
◆akihic☆彡さん、今年の演出を引き受けた今の率直なお気持ちを聞かせてください。
a:率直な気持ち?ん~僕で大丈夫かなって思ってますよ。
僕は、考えすぎちゃう部分があるので、、、毎回そうなんですけど、結構求められている気がするんですよね。
尚:求められちゃうからね。
a:いやいや、そんな大層なものじゃないのに、お前ならできるだろ的な感じをひしひしと感じているわけですよ。
だから結構プレッシャーはでかいですね。毎年、ナンバーを出す時でもすごくプレッシャーは感じています。
去年も、「akihic☆彡なら!!」という尚さんからの思いをめっちゃ感じたので、その思いを無駄にしないように大トリという大役をつとめました。
今回の演出も、プレッシャーというか、「やんなきゃな!どうしよう?」という思いがあります。
けど、その傍ら、俺にしかできないことはいくらでもあるだろうという自信もあるから、今、プレッシャーと自信が半々くらいという感じですね。ワクワクはしてますよ!
◆今回の演出で一番大事にしたいことは?
a:やっぱり、あっと驚くサプライズじゃないですか?
観に来たお客さんが普通に観て帰るんじゃなくて、ワクワクして、楽しい映画を見た後みたいな。
伏線がたくさんはってあって、ここでそれがあったから今こうなってるんだ!っていうサプライズ感が常にある作品が僕は好きなんですよ。
そういうものを発表会で具現化できたら、どれだけ楽しいのかなっていう。
今まで自分が観てきた発表会は美しいものが多くて、全体的に観たときに、「わーすごい、感動!」みたいなものが多かった中で、
じゃあ今年自分がやるときに、同じことをやったらどうなるのかって考えるより、全く違うところからお客さんに提供した方が、自分らしいかなって。
少なからず、今まで自分が創ってきた作品の中にはそういうことを盛り込んできたつもりだし、それを拡大するというか…まあ、そんな感じですね。
尚:確かに!akihic☆彡くんの作品ってサプライズあるよね。
a:「一筋縄じゃ終わらないし、終わり方も斬新で面白いね」と言ってくださった方がいて、それを聞いてやっぱり、すごい嬉しかったし、尚さんからも去年「akihic☆彡くんの作品は毎回サプライズがあるよね!」と言って頂いたのが凄く自分の中に残っていて、今年はそれをメインに考えていこうって思いました。
尚さんの言葉がなかったら、この「サプライぶ」っていう言葉もでてこなかったので…
スタッフ:今年は出演者にもお客様にも一体どんな驚きがあるのか期待してもらいましょう。
スタッフとしても、とても楽しみです!ガラッと変わったWORKSの舞台になりそうですね。
◆では、お二人に作品作りについて聞かせて頂きたいのですが、発表会の作品を作るときにいつも意識していることは何ですか?
尚:意識してるというか、私の作り方は、まず、出る人達が決まったら、こういう人たちがいるなっていうのを頭になんとなく入れながら、
いろんな音を聞いて、大体最初に曲が決まります。
この曲のここで、こういう画を作りたいなっていうのが先に浮かんだら、そこに向かえるように逆算して考え出すっていう場合もあります。
結構私は、こういう言い方していいかわからないけど…振付自体はどうでもいいところもあったりして…
この曲を聴いたこの感じ!っていうのをとにかく画にしたくて、それを広げていく感じ。
例えば、こっちでワサワサしている反対側に人が立っているという画を見せたかったら、ワサワサの振りはワサワサにみえればなんでもよかったりして…
だから、「画作り」というか、曲を聴いた感じが画で見えてきたらすごいいいなあ、と思って、そういう作り方をいつもしています。
a:ほお~~~~~~!!!!すごいですね。アーティストですね。
尚:かっこよくいいました!笑
スタッフ:画が最初にでてくるんですね!それを聞くとなんかすごくわかる気がします!
a:そういうことなんですかね、JAZZの方とかって。
尚:でもJAZZの人は多いかもしれない!
a:そこが自分とは違うんですかね~
尚:でも逆にいうと、akihic☆彡くんは振付にすごくこだわっているから、そこが本当にすごいな、と思う。
a:画っていうのがね~、なんとなくはありますけどね。でも、そこから考えたことはないですね。
今回そこから考えてみようかな。大切なことだと思うので、ヒントをもらった気がします。
スタッフ:akihic☆彡さんはどうですか?
a:やっぱり、曲ですよね。でも、たぶん皆さんと違うところが、自分でトラックメイキングしてるところが多いということです。
振りを作っている中で、曲を足したりすることもあります。ここはこういう振付にしたいから、オリジナルの音源をサンプリングして、自分で作った方がかっこいいな…みたいな。
作ってから思い浮かぶこともあるので、基本は振付と曲を並行しながら作っていくのが多いです。
正直自分は構成を作るのがあんまり得意な方ではないと思っていて…だけど、観てくださる人にはすごい構成だねと言って頂けることが多くて、それがなんでなのかわからないんですよ。
JAZZの方たちの構成はすごいな、と思うし、かたや◯◯してて、かたや△△してて、っていうのがそれこそ、僕には画にみえるんですよ!でも僕にはそれができないんです。
尚:え~~そうかなあ、できるよ~~!
a:できますかね?今回やってみた方がいいですね!そう思って観てください!あ、ここか!って笑
話を戻すと、僕はそうやって振付と曲を並行して作っているので、画として作るっていうことをやっていなかったので、今尚さんの話を聞いてすごく勉強になりました。
自分は音を聴いたら大体振付が思い浮かぶし、その夢をみたりするんですよ。
一同;え~~~!すごい!!
a:その夢でみた振付をそのまま具現化することもあります。
尚:え~~もうすでに振付けられてるってこと?
a:そうです!振付だけじゃなくて、曲もそうです。作ってる自分を上から見ている夢をみて、大体めちゃくちゃかっこいいものを作ってるんですよ。
それを音としてはっきり覚えていて、ぱっと目が覚めた瞬間にPCに向かって作るんです。それが、夢と全く同じようにできるときと、全く作れないときがあるんですよ。
一同:すごい…
a:いつもそういう作りかたですね、僕は。でも今回は尚さんの意見を取り入れさせて頂いて作ろうと思います。やってみたかったんです!
スタッフ:akihic☆彡さんの挑戦ですね!新しいakihic☆彡さんの作品…お客様も出演者も楽しみにしているでしょうが、何より私たちスタッフが一番楽しみにしているかもしれません!笑
◆お二人に伺いたいのですが、DANCE WORKSの発表会のイメージはどんなイメージですか?
a:僕のイメージは、綺麗なイメージがあって、いい意味で、ストリート感はない気がします。
他のスタジオだとJAZZの先生の色が強いとはあんまり思わなくて、HIPHOPの方が印象に残るんですが、どちらかというとWORKSの場合は、JAZZの核が何個かあって、その先生方の作品が良いから、全体を通してみたときにJAZZっていう印象があります。HIPHOPが弱いというわけではなくて、見終わったときに「綺麗~」って思うんですよね。
スタッフ:ここ数年は確かにJAZZ色が強いって言われるようになりましたね…
a:でも、だからこそ、今年はその真逆をいきたい!と思っています。
スタッフ:松田さんは、ここ最近の「発表会」に対してどんなイメージをお持ちですか?
尚:う~~~ん…難しい!
私がダンスを始めたときの発表会は入場無料だったし、見に来てもらうっていうものだったけど、
「発表会」というもの自体がダンス人口が増えて、いろいろなスタジオができて、どんどん変わってきている気がしますね。
◆では、これからDANCE WORKSが作る発表会はどうあるべきだと思いますか?
a:やる内容・クオリティ全てにおいて常に最先端でいてもらいたいという思いがあります。
だからこそ、今回自分が演出を引き受けたし、「発表会を超えた発表会」と毎回WORKSは謳っていますが、それは結局発表会で、
本当に発表会を超えたクオリティのものを作りたいのであれば、常に最先端なことができるように、みんなで一つになって考えていったらいいんじゃないかなって思います。
尚:そう思います!笑
スタッフ:ここ数年のWORKSの発表会は、承認制やPICK UPの出たい人が誰でも出れるものではなくなってきていて、このままの方針でいいのか、それとも発表会という言葉通り、だれでも出れるものに戻した方が良いのか、悩んでいるところなんです…
a:WORKSが経験者専門のスタジオと謳っているなら、誰でも出れる発表会はWORKSはやらなくていいんじゃないですか?
誰でも出れないということは、発表会自体の価値が上がってきたということだと思います!
もし出たいナンバーがあって、その年は承認をもらえなかったら、また1年頑張ってレッスンに通って次回のナンバーにはでれるようになる。その生徒の頑張りが先生の価値もあげていくと思います。
尚:私もWORKSはそこを貫き通していくべきかな、と思います。
スタッフ:お二人ともありがとうございます。22年間そこを目指してやってきたので、この先もブレずに貫いていきたいと思います!
◆これから参加を考えている生徒さんや普段レッスンを受けている生徒さんに向けてのメッセージをいただけますか?
尚:もし迷っているなら、レッスンに行って先生に聞いてみたらいいんじゃないかな?
a:結構普通なこと言いますね!!!爆笑
尚:だって!結構最近それができない子が多いんだよ!
a:でも、その通りですね。
自信がないから、話せないし、「私なんて」と思っているから。それは自分が知ってもらえてないっていう気持ちがあると思うんですよ。
出たいけど迷っている人は、心を開いて、勇気を持って、先生に一言「でたいです」と言えるくらいの先生との関係性を築いていけるようなコミュニケーションをとることが大切だと思います。
尚:先生側もみんなのことを知りたいからね~。その人の良さをもっと知りたいと思うし、出てくれるならその人のことをよく見せたいと思うから、やっぱり…レッスンに行って先生とコミュニケーションをとりましょう!!笑
◆尚さんからakihic☆彡さんにバトンタッチのメッセージをお願いします。
尚:たのしみにしてます。笑 本当に、楽しみでしかない!
こういうとまた、プレッシャーを感じてしまうかもしれないんだけど、
akihic☆彡くんの1ファンとしては、教育者で、作品力もあって、人を引き寄せる力がある人が純粋にどういうものを作るのかな、とすごく楽しみです。
◆akihic☆彡さん、最後に今年の発表会の意気込みをお願いします。
a:今日のお話を聞いて実感しましたが、今の尚さんの「楽しみにしてます」の8文字の中には、相当いろんな想いがこもっていると思うんですね。
ネガティブになることもあるけど、「akihic☆彡くんなら」という尚さんの言葉を自信に繋げて、今はとにかく「最高なものを作りたい!」という気持ちです。
今までにないものというより、今までにあったものを掛け合わせて、新しいものができたらいいなっていう感じです。
是非驚きにきてください!!
お二人とも貴重なお時間をありがとうございました!
今までの発表会とは一味も二味も違った発表会になりそうな予感…!!
フライヤー近日公開予定です!!
?ART DANCE TRIBE vol.21「サプライぶ」